FREEPARK

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2023/04/04 17:00



春の花が咲き
新芽のグラデーションが
時間の変化を彩る


いつもの道で
ふと気づく景色


暖かい風を感じ

顔がほころぶ


そんな優しい気持ちにさせてくれるのが
ガラス作家の長町三夏子(ナガマチミナコ)さんの
『ぽわにえグラス』と
『ムリーニ フラワーベース』です。




長町三夏子さんの作品はただ人気があるだけではなく、
一目惚れしてしまうお客様が多いのにビックリしました。


それはFREEPARKに『ぽわにえ』と『ムリーニ』が
納品されたときの話です。


いつものように作品をひとつひとつ
運送時に割れていないかどうか、
商品に傷がついていないかどうかなどを
丁寧に検品をしていました。


すると、
店内にいらっしゃったお客様から
お声がけをいただいたのです。


ご興味を持っていただけ、
作品について説明をさせていただくと
なんとそのお客様は初めて見たグラスをご購入くださったのです。


しかも一人だけではなく、
しばらくするとまた別のお客様がお買上げくださったのです。


それほどそれほど購買意欲をくすぐる魅力が詰まっているのが

長町三夏子さんの『ぽわにえ』と『ムリーニ』という作品なのです。




長町さんとガラスとの歴史は高校生時代から始まりました。


美術愛が溢れ、ものづくりが好きだったので、
美術系の高校に通っていました。


そこでステンドグラスと出会い、
板ガラスの作り方を調べ、
その先に吹きガラスに出会いました。


「溶けたガラスの無限にある技法と表現方法にもう虜です」


その言葉からもガラスへの興味が大きくなり、
どっぷりハマっていったのが想像できます。


その後、
近畿大学造形コースに進み、
卒業と同時にGGG glass blowing studioでの
勤務を始めました。




そして3年後、
フランスへ渡りました。


ヨーロッパの吹きガラス工房を巡り、
影響を受けたことを話してくださいました。


「"自分の作りたいものを作る”
 ということですかね。
 学校を卒業後も当然のように
 ものづくりをしていますが
 それを誇りに思うようになりました。



 フランスでは、
 私はただの外国人であるのですが、
 ガラスを作り自分の前に並べるだけで
 とても心地よい「地位」
 (少し傲慢な日本語に聞こえますが)を
 手にしたと思います。
 ほとんどの人が美術や
 ユニークな作品を愛していて
 とても気持ちよかったです。」


海外に行くと
日本のことを新鮮な目で
見ることができると言いますが、
海外に行くことで
日本とは違う文化に触れ
改めてガラス作家としての
自信を持たれたのが伝わってきました。


長町さんの作品には
カラフルな色の持つワクワク感や
デザインの基礎となっている
優れた技術が見られるので、
もっともっと自信を持って
発表を続けて行って欲しいと思います!




フランスでの活動ののち、

2015年にパートナーであり、
ガラス作家である伊藤周作氏と共に
吹きガラス工房『GLAS ESPACE』を
設立されました。


今回FREEPARKに届いた
『ぽわにえグラス』と
『ムリーニ フラワーベース』も
山梨にある吹きガラス工房
『GLAS ESPACE』でひとつひとつ
丁寧に作られています。


商品名の『ぽわにえ』は
フランス語で「取っ手」という
意味があります。


制作について伺うと、
「先に本体カップを作り、
 最後に取っ手を付けるところを
 バーナーで柔らかくなるまで焼いて
 丸い取っ手をめり込ませている感じです。
 ぽわにえのなかで
 一番ガラスらしい所だと思っている、
 ぐにゃりと曲がったフォルムに
 注目してもらえて嬉しいです」
と作品について説明してくださりました。


発想のきっかけを伺うと、
「シャキッとしたカップに
 まん丸な取っ手が付いていたら
 可愛いかなと想像して、
 最終的に今の形になりました。



 普通のマグカップと違い、
 1センチほどめり込んでいる事によって、
 液体が入ったときにとてもバランスよく
 持てるようになっています。



 取っ手が大きいので、
 小さい子(我が子も1歳からずっと
 同じものを愛用中です)でも持ちやすく、
 長く使えるようにしています。」
と、話してくださりました。


さらに作っていて楽しいところと
大変なところを伺うと、
「色の組み合わせに毎回
 ワクワクしながら作っています。
 たいへんなところというか
 取っ手の位置や歪みには
 とてもきをつかっています。」
長町さんの制作風景を想像できるような
お話を聞かせていただけました。


『ぽわにえ』の色は
どの組み合わせも本当に可愛いです。
どれかひとつを選ぶ方が難しいくらい
心を躍らせてくれるカラーリングです。




『ムリーニ』のフラワーベースは
ムリーニ技法という手法で作られていいます。
(ムリーニ=イタリア語)
大学時代に取得したムリーニ技法は
八木洋子氏から学び今でも影響を
受けているそうです。


ムリーニ技法を含めた
制作について伺うと、
「もともとはベニスから伝わる
 伝統的な技法で、FREEPARKさんに
 納品した花器は、表面に色がついた
 長い棒を引いて、断面を上にして
 作っています。
 簡単に言うと金太郎飴の用な感じです。」
と教えてくれました。


繊細で細かく難しそうな
ムリーニのフラワーベースなのですが、
どんなところが好きなのか伺いました。
「単純な羅列や密集が好きなので
 ずっとこのムリーニ技法で作品を
 作っていて、模様は細かいのですが
 作業的には緻密ではない所(多分)が
 性にあっていると思います。」


長町さんの性格がちょっと覗けたような
嬉しい回答をいただけました。


ムリーニの花器は
ずっと見ていられるような
奥行きの深い魅力があります。


光の作る万華鏡のような、
ビー玉の湖に入り込んだような
ひとつひとつの模様を理解するのではなく
感じて身にまとっていくような
楽しみをしていただけます。




長町三夏子というガラス作家の
デザインの源を伺ってみました。


「デザインは考えて考えて生みだしたり、
 ふっと思い立ったり色々です。
 何かを見るときは、
 全て何か作品の参考になったりしないかと
 色眼鏡を通しながら見ていると思います。
 もう癖です。
 モノを作る人間として、
 ガラスという素材に対してだけは
 誠実であるようにしています。
 育児や晩ごはんはまぁまぁテキトーでも良くて、
 でも作品だけはキチンとしたいと思っています。」


根っからの作家であり、
作ることが本当に好きなんだなぁと
感じました。


そして、
すごく誠実な信念をもって
ガラスと向き合っているのが
伝わってきてジーンと感動して
しまいました。


さらに将来の夢を伺うと
「やりたいと思ったことは全部やる」
とおっしゃっていました。


普段の生活の中での手抜きを有りとして
考えられているところにすごく共感し、
行動力のある前向きなスタイルも含め、
もっと長町さんのことが好きになりました。




最後にお客様へのメッセージを
伺いました。


「ガラスは割れない限り
 ずっと形が残り続けます。



 今4歳の娘は1歳の頃から
 ピンクのぽわにえを使っています。
 願わくば、家を出て行くときにも
 連れて行って欲しい。



 プラスチックの割れない器も
 とっても便利だけれども、
 お気に入りの器をいつまでも大切に使う。
 ということも、
 とても贅沢で豊かな事だと思います。


 
 綺麗で元気な色に癒やされたり、
 今日はお花を入れてみたり、
 晴れたから太陽の当たるところに置いてみたり、

 相棒のような存在になって欲しいです。」


モノを大切に長く使うことが
家族の時間を作っているのかもと
思ってしまいました。


人それぞれ好きなモノは違うけれど
好きなモノを大切に使い
暮らしを豊かないすることは
みんなが出来ることなんですね。


ガラス作家の長町三夏子さんの作る
『ぽわにえグラス』や
『ムリーニフラワーベース』を
もしよかったら、
日々の彩りに取り入れてくださいませ。


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